数字で分かること、分からないこと

コーヒーを作るとき、いろいろな数字を使います。

コーヒー豆の重さ。
お湯の量。
お湯の温度。
抽出する時間。

焙煎でも、豆の温度や時間などを記録します。

数字にすると、起きたことを記録したり、前回と比較したりしやすくなります。

「前回より温度が高かった」
「抽出時間が長かった」
「豆の量が多かった」

といった違いも確認できます。

では、数字が同じなら、出来上がったコーヒーも同じなのでしょうか。

必ずしもそうではありません。

たとえば、同じ温度、同じ時間で焙煎しても、使った豆の状態や熱の加わり方が違えば、同じ結果になるとは限りません。

抽出でも、同じ量のお湯を同じ時間で使ったからといって、まったく同じ味になるとは限りません。

数字は、起きていることの一部を見えるようにしてくれます。

でも、数字にしていないことまで同じだったとは言えません。

だから、数字だけを見るのではなく、実際に起きていることも見ます。

豆の色はどう変わったのか。
香りはどう変化したのか。
出来上がったコーヒーは、どんな味だったのか。

数字と、実際に観察したこと。

その両方を比べることで、数字が何を表しているのかも少しずつ分かってきます。

数字はとても便利です。

ただ、数字そのものが答えなのではありません。

数字は、違いを見つけたり、結果を考えたりするための手がかりの一つです。

測れるものは測る。

そして、測った数字と実際に起きたことを比べる。

そうすると、数字だけを見ていたときには気づかなかったことが見えてくることがあります。