コーヒー豆の商品説明を見ると、
「ティピカ」
「ブルボン」
「ゲイシャ」
などの名前が書かれていることがあります。
これらは、コーヒーの「品種」を表す名前です。
ただ、その前に少し整理しておきたいことがあります。
私たちがまとめて「コーヒー」と呼んでいる植物には、いくつもの種類があります。
飲用として特に重要なのが、アラビカ種とカネフォラ種です。
アラビカとカネフォラは、単なる品種の違いではなく、植物として別の「種」です。
そして、アラビカ種の中にも、さらにさまざまな品種があります。
ティピカやブルボン、ゲイシャなどは、その例です。
つまり、
コーヒー
→ 種
→ 品種
というように、少しずつ細かく分けて見ることができます。
品種が違えば、植物としての特徴も違います。
木の育ち方、実のつき方、病気への強さ、収穫量などにも違いがあります。
そして、出来上がったコーヒーの味や香りにも、品種の違いが影響することがあります。
ただし、
「この品種だから、この味になる」
と単純に決まるわけではありません。
同じ品種でも、どこで育ったのか、どんな環境だったのか、どのように収穫・精製されたのかによって違いが生まれます。
その後の保管や焙煎、抽出によっても、飲んだときの印象は変わります。
ですから、品種はコーヒーの味を決める一つの要素ではありますが、それだけですべてを説明するものではありません。
では、品種を知ることにどんな意味があるのでしょうか。
たとえば、同じ地域で育った異なる品種を飲み比べてみる。
あるいは、同じ品種を違う地域で飲み比べてみる。
そうすると、品種による違いだけでなく、育った環境などによる違いにも気づくことがあります。
品種名は、「この味になる」という答えではありません。
そのコーヒーがどんな植物からできているのかを知り、違いを考えるための情報の一つです。