コーヒーノキになった果実は、成長しながら少しずつ熟していきます。
多くの品種では、緑色だった果実が熟すにつれて赤くなります。
ただし、同じ木になっている果実が、すべて同じ日に熟すとは限りません。
一つの枝を見ても、熟した実と、まだ熟していない実が一緒についていることがあります。
では、それをどうやって収穫するのでしょうか。
コーヒーチェリーの収穫方法は、産地や農園の条件によって異なります。
一つは、熟した果実を選びながら摘んでいく方法です。
人が果実の状態を見ながら、収穫する実を選びます。
熟していない実を残し、後日あらためて収穫することもあります。
もう一つは、枝についている果実をまとめて収穫する方法です。
手作業でまとめて取る場合もあれば、機械を使って収穫する場合もあります。
どの方法が使われるかは、品質だけで決まるわけではありません。
農園の広さ。
土地の傾斜。
人手。
収穫にかかる費用。
機械を使える環境かどうか。
そうした条件も関係します。
そして、収穫方法が違えば、集められた果実の状態にも違いが出ます。
熟した果実だけが多く集まる場合もあれば、熟度の異なる果実が混ざる場合もあります。
ただ、収穫した時点ですべてが決まるわけではありません。
収穫後に果実を選別したり、未熟なものや異物を取り除いたりする工程もあります。
つまり、私たちが見る一粒の生豆になるまでには、
育てる → 熟す → 収穫する → 選別する
という段階があります。
「手摘みだから良い」「機械収穫だから悪い」と、収穫方法だけで品質を決めることはできません。
大切なのは、どんな条件で収穫し、その後どのように扱ったのかを見ることです。
収穫されたコーヒーチェリーは、ここから種子を取り出し、保存や輸送ができる状態へ加工されていきます。
その工程が、次に見る「精製」です。