収穫されたコーヒーチェリーは、精製の途中で乾燥させます。
ナチュラルなら、基本的には果実のまま。
ウォッシュドなら、果肉などを取り除いたあと。
ハニープロセスなら、ミューシレージを残した状態で。
方法は違っても、生豆を作るためには乾燥という工程があります。
では、なぜ乾燥させるのでしょうか。
収穫したばかりのコーヒーチェリーや、精製途中の種子には多くの水分が含まれています。
水分が多いままでは、長期間安定して保管することができません。
そこで乾燥させ、水分を減らしていきます。
ただし、単純に「乾けばいい」というわけではありません。
乾燥が速すぎたり、反対に長くかかりすぎたりすると、生豆の状態に影響することがあります。
また、表面が乾いているように見えても、内部まで同じように乾燥しているとは限りません。
そのため、生産現場では豆の状態を見ながら乾燥を進めます。
乾燥方法も一つではありません。
地面やパティオに広げる方法。
アフリカンベッドと呼ばれる高床式の乾燥棚を使う方法。
機械式の乾燥機を使う方法。
それらを組み合わせる場合もあります。
天日乾燥では、日差しだけでなく、気温や湿度、風なども乾燥の進み方に関係します。
豆をどのくらいの厚さで広げるか、どのくらいの頻度で動かすかによっても状態は変わります。
つまり、乾燥も一つの条件だけで決まる工程ではありません。
乾燥が終わったかどうかを判断するときには、水分量を測ることもあります。
しかし、水分量が同じ数字なら、生豆の状態もすべて同じというわけではありません。
どのようにそこまで乾燥したのか、その後どのように保管されたのかも関係します。
乾燥は、収穫したコーヒーを単に「乾かす」作業ではありません。
生豆を、その後の保管や輸送に耐えられる状態へ整えていく工程でもあります。
そして、乾燥が終わってもコーヒーの変化が止まるわけではありません。
生豆はその後、保管され、輸送され、焙煎される場所まで運ばれます。
その間にも、時間や環境によって状態は少しずつ変化していきます。